中国の著名アニメスタジオ・七灵石(Seven Stone)が制作していた伝説のBLアニメ「弦月梦影」。
資金不足で制作が中断されたままだったこの作品、どうやら本格的に制作が再開されるようですが・・・。
▼七灵石についてはこの辺り参照で
中国ボーカロイド 洛天依の第三弾PV「徵羽摩柯篇」に色んなアニメのキャラが出てる
中国オンラインコミックサイト「騰訊原創動画」がアニメ化作品投票をやっているようです
▼5年ほど前に公開された「弦月梦影」 トレイラー
大いに期待されていた作品でしたが、制作資金不足での休止が発表されてからはあまり大きな動きはなかったところ、先月になって突然制作再開が告知されました。
▼「弦月梦影」シナリオ打ち合わせが行われたことを告知する微博
来自:weibo @春日幽铃
来自:weibo @春日幽铃
なんだか思いっきり日本語が書かれていますが、日本向けも視野にいれているのだろうか。
まぁとにかく、七灵石は資金的にもリソース的にも制作再開する余裕が出来たのかと思い、ちょっと微博を覗いてみたらびっくりすることが書かれていました。
▼最近つぶやかれた七灵石の微博
来自:weibo @sevenstonestudio七灵石动画
なんと、「七灵石は経営不振に陥って巨額の損失を出してしまったため解散することになりました。所有していた知的財産や所属アニメーターは適切に移行手続きが行われます。七灵石と共に成長したスタッフの新会社でのより良い未来を確信しています。」といったことが書かれています。
って、いやいやよく見たらこの告知の日付は4月1日じゃないですか。
やっぱりエイプリルフールネタですよねぇ・・・とは思いつつ、どうにも最後に書かれている「震雷动画」の文字が気になります。これ、つい最近見た覚えがある名前ですよ。
▼過去関連記事
テンセントによる第二回アニメ化PV祭のトーナメント対決開始 「狐妖小紅娘」「超遊世界」ほか
そう、今開催中のテンセントコミックアニメ化企画に「超游世界」のアニメPV制作で参加しているアニメスタジオです。
初めて聞く中国のアニメスタジオなのにクオリティがめちゃめちゃ高くて驚いたのですが、つまりそれってまさかそういうことだったの・・・?
というわけで、以前に七灵石が制作していたアニメ「红领巾与王小明」と、震雷动画による「超游世界」の制作スタッフをちょっくら見比べてみましょう。
▼七灵石制作の「红领巾与王小明」
▼七灵石「红领巾与王小明」の制作スタッフ
▼震雷动画「超游世界」の制作スタッフ
そういうことだったのかー!
どうりで「超游世界」はびっくりするほどクオリティが高かったわけです。
ほとんど七灵石のスタッフそのまんまですもん。
ということは七灵石が解散してスタッフが別会社(震雷动画)に移行したという発表は本当だったのか・・・。
確かに最近中華圏では「エイプリルフールの嘘に見せかけて本当のことを発表する」というのをチラホラ見かけるんですよね。紛らわしい、実に紛らわしいぞ!
(たぶんエイプリルフールが嫌いなんだろうな・・・)
来自:weibo @弦月梦影_官博
そんなわけで、最近登場した弦月梦影の公式微博アカウントもしっかり上海震雷动画による管理となっていました。
うーむ、まさか七灵石がそんなことになっていたとは驚きですが、とりあえず震雷动画と弦月梦影の今後の動向については気にしておこうかと思います。
七灵石はクオリティ高くて期待してたんですけど、やはりそれだけ予算は多く掛かっていたということですかね。まあ、スタッフがいなくなったわけではないので、今後の別会社での活躍に注目したいと思います。
ここからが手堅く低予算ギャグアニメを作るか、作画レベルの高いストーリー性のあるアニメを作るか、中国アニメの分かれ道のような気がします。個人的にはどちらも好きですが。
どうなんでしょうね。
七灵石は主に日本のアニメを手がけていたスタジオなので、急激な為替変動の影響もあったのかもしれませんね