中国テンセントが先日漫画家とアニメーターを集めて「脱貧致富(貧困を脱して財を成す)」というタイトルのイベントを開催していたようなので少しメモ書き。
来自:http://www.tmtpost.com/2954917.html
約500名の漫画家やアニメーターなどのクリエイターたちを集めた、中国最大規模のクリエイター向けイベントだそうです。
▼中国語の記事はこのあたり
五年27部动画,腾讯动漫要带创作者「脱贫致富」!
腾讯动漫六大举措帮创作者“脱贫致富”,动漫创作者的春天已到
来自:https://mp.weixin.qq.com/s/2RDrSSirEk7cjJx6uz4UAQ
イベントの内容は主に漫画家たちの創作意欲を激励するためのもので、テンセントアニメの今までのアニメ化実績や、作者への収益分配実績、今後の国内アニメ産業の成長予測に関する説明が行われたようです。
テンセントアニメは少し前までは数多くの日本アニメ配信権を獲得して日本アニメを配信していましたが、今年に入ってからほとんど日本の新作のアニメは配信しなくなり、その代わり自社IP作品アニメ化の流れがもの凄い勢いで加速しています。
▼こんな感じ
テンセントは本当にアニメ増えすぎで全然追いつかない・・・。
毎年10本くらい新作発表しているし、既存のシリーズも結構長く続いてるからもの凄い量になってきてる。
というか今年は既に20本近く新作タイトルが上がってるhttps://t.co/33zj6rybY6 pic.twitter.com/ygN2hBy7iI— ちゃに丸 (@chanimaru) 2017年7月8日
当然もの凄い勢いでアニメ化できそうな原作も枯渇していくと思われるので、このイベントは今後のアニメ展開に向けての原作拡充を図る目的があるんでしょうね。
▼テンセントの今までのアニメ化実績紹介
※広告が長いかもしれません
2013年から始まったテンセントのWEBアニメ制作
2013年は模索の年(公募スタジオによるPVコンテストでアニメ化作品を決めてました)
2014年は青春・学園・恋愛テーマに挑戦した年(中国のテレビアニメでは制作が難しいテーマ)
2015年は3DCGアニメに挑戦し、韓国との共同制作を始めた年(狐妖小紅娘は中韓合作アニメ)
2016年は日本に進出を始め、更に多くの種類のアニメに挑戦した年(霊剣山で待ってるぜ!)
2017年は新しい技術と、複雑な制作にも挑戦した年(セルルックアニメのことかな?)
そうか、霊剣山ってまだ2016年の話だったんですね。
もっと前かと思っていましたが、日本に進出してからまだそんなに経ってないんですね。
そして2018年には更に数多くの作品が控えているぞということで2018年の新作映像が少し公開されています
「山河社稷图」
これは2013年当初からアニメ化の候補にはなっていた作品ですね。個人的には2D作画で出して欲しかった作品ですが、3DCGアニメとして公開されるようです。
「我的逆天神器」
「幻界王」
テンセントがアニメ化を発表してまだ配信開始されていない作品タイトルは25作品くらいは把握しているのですが、この2作品は初めて見ました・・・。
まだまだ出てくるぞテンセントアニメ。
そしてスピリットパクトの第二期。
これは日本でも放送するんでしょうか?日本でもそれなりに評価されていた作品なので、放送して欲しいところですね
ちなみにこのイベントの「脱貧致富」の「脱貧」は、テンセントアニメの人気作品「狐妖小红娘(縁結びの妖狐ちゃん)」の主人公が着ているシャツに書かれている言葉でもあります。
▼「狐妖小红娘」
そして狐妖小红娘の原作者・小新さんは、当初「狐妖小红娘」を連載していたコミック雑誌「漫画show」が停刊になって苦しい生活が続いていたところ、テンセントアニメに拾われて漫画もアニメ化し、今では大ヒット漫画家となったんですよね。
▼そんな「狐妖小红娘」秘話動画
ビリビリ動画 狐妖小红娘 : 番外
消えていく漫画show・・・。
まあそもそも漫画showが停刊したのは、テンセントコミックなどのwebコミック台頭の影響だとは思いますが・・・。
(追記)
脱貧致富の復習的アニメ(?)が公開されていたのでちょっと追記
▼脱貧致富紹介
脱貧致富の復習アニメ?が公開されてた
「私たちが漫画・アニメを作っていくためには、愛だけではなく、お金も大事です。国産漫画やアニメの発展のお手伝いをするのがテンセントの文化的使命なんです」
さらりと言ってくれますhttps://t.co/ZIl7ZQfCch pic.twitter.com/phgt9QOFe0
— ちゃに丸 (@chanimaru) 2017年12月13日
テンセント様は責任感を感じされておりましたよね(笑)。
いらしゃいます
中国はたくさん量産するのはすごいことだけど
日本でヒットするのは難しいかな(欧米でも難しいだろう)
日本は巨大な漫画市場があってのアニメなので
中国国内だけで市場が回るならそれで良いかもだけど
それって日本の音楽市場と似てるよね。市場はでかいけど、質は低い。
これからのマンガ・アニメは国内市場というのが成立しなくなるのかも知れない。それだけに実力を問われる