「空待」 洛天依のオリジナル曲 歌詞と日本語訳

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中国のボーカロイド・洛天依(ルオ・ティエンイ)の原创曲「空待(kōng dài/コンダイ)」。
男女デュエット曲の珍しい作品となっています。この曲聴くたびによくなってくるなぁ。
こんな素晴らしい曲を人々に生み出させてしまう洛天依は偉大。



私には難しい歌詞なので訳は半分くらい想像です。
オリジナルはビリビリ動画
王朝、洛天依、空待、咏吟轩、原创、中国风、对唱、DAYS幻梦年华乐团、闲人工作室


曲名:空待(kōng dài/コンダイ)=待ちぼうけ
歌手:洛天依 王朝
作詞:伯南
作曲:王朝
PV:Muir
春寒后 唯有淡淡余温(chūnhán hòu wéiyǒu dàn dàn yú wēn)
相衬蹄后埋香的微尘(xiāng chèn tí hòu mái xiāng de wēi chén)
春寒さの後 ただあるのは淡い余熱のみ
蹄の跡に埋められた微かな塵の香り

剩一句未出口的问(shèng yī jù wèi chūkǒu de wèn)
谁得旧时恩(shuí de jiùshí ēn)
口に出せなかった一つの問いが残る
かつてのあの恩は誰のものだったのだろう

春色如约轻叩故人门(chūnsè rúyuē qīng kòu gùrén mén)
如风轻触吻眉宇间伤痕(rú fēng qīng chù wěn méiyǔ jiān shānghén)
春景色は約束にしたがい旧友の戸を叩く
風が眉間の傷跡に軽く口づけをするように

最难舍这软红浮生(zuì nán shě zhè ruǎn hóng fú shēng)
从未有归程(cóngwèi yǒu guīchéng)
離れ難きこの柔らかな紅色の人生
いまだ辿り着くべき場所を知らない

仿若昨日檐下初逢(fǎng ruò zuórì yán xià chū féng)
十年醉一梦(shí nián zuì yī mèng)
まるで昨日のことのような、あの軒下での初めての出逢い
十年もの間夢に酔い続ける

若来年终于离人瘦损(ruò láinián zhōngyú lí rén shòu sǔn)
风雪加身(fēngxuě jiā shēn)
もしも来年、遠く離れたその人が痩せ衰えるようなことがあれば
吹雪だろうと身を投げだそう

问年岁 情如薄纱(wèn niánsuì qíng rú báo shā)
歳月に問うが 恋心は薄布のようなもの
缘聚抵不过离分(yuán jù dǐ bùguò lí fēn)
却为何沉沦(què wèi hé chénlún)
あの縁をどんなに拾い集めようとしても叶わず
儚くこぼれ落ちていく

谁还在枯坐默默掌灯(shuí hái zài kū zuò mòmò zhǎngdēng)
点亮这夜静如水的路程(diǎn liàng zhè yè jìngrú shuǐ de lùchéng)
灯火とともに待ち続けるのは誰だろう
光が灯された夜の静けさは水の流れのよう

唱彻的歌早已无声(chàng chè de gē zǎoyǐ wúshēng)
多情累成恨(duōqíng lèi chéng hèn)
歌い続け、既に声は枯れてしまった
深い情愛の徒労が悔やみとなっていく

谁还在勾勒墨色浅深(shuí hái zài gōulè mò sè qiǎn shēn)
三千繁华今皆作路下尘(sān qiān fánhuá jīn jiē zuò lù xià chén)
ぼんやりと墨色に描き出されるのは誰なのだろう
今となっては街は賑わい、多くの人々が往来する

此生做得逸翮孤风(cǐshēng zuò de yì hé gū fēng)
奈何失情真(nàihé shī qíng zhēn)
この世に生まれた空高く飛ぶ気高い鳥
真の情愛を失うことを避けられない

仿若昨日檐下初逢(fǎng ruò zuórì yán xià chū féng)
十年醉一梦(shí nián zuì yī mèng)
まるで昨日のことのような、あの軒下での初めての出逢い
十年もの間夢に酔い続ける

若来年终于离人瘦损(ruò láinián zhōngyú lí rén shòu sǔn)
风雪加身(fēngxuě jiā shēn)
もしも来年、遠く離れたその人が痩せ衰えるようなことがあれば
吹雪だろうと身を投げだそう

问年岁情如薄纱(wèn niánsuì qíng rú báo shā)
歳月に問うが 恋心は薄布のようなもの
缘聚抵不过离分(yuán jù dǐ bùguò lí fēn)
却为何沉沦(què wèi hé chénlún)
あの縁をどんなに拾い集めようとしても叶わず
儚くこぼれ落ちていく

空待三月春(kōng dài sānyuè chūn)
空待三月春
终辜负 风过迹无痕(zhōng gūfù fēng guò jī wú hén)
缘分交织寒彻骨的 冷(yuánfèn jiāozhī hán chègǔ de lěng)
ついには 風がすべての足跡を消し去ってしまう
縁の交わりは骨身にしみるほどに 冷たい

仿若昨日檐下初逢(fǎng ruò zuórì yán xià chū féng)
十年醉一梦(shí nián zuì yī mèng)
まるで昨日のことのような、あの軒下での初めての出逢い
十年もの間夢に酔い続ける

若来年终于离人瘦损(ruò láinián zhōngyú lí rén shòu sǔn)
风雪加身(fēngxuě jiā shēn)
もしも来年、遠く離れたその人が痩せ衰えるようなことがあれば
吹雪だろうと身を投げだそう

问年岁 情如薄纱(wèn niánsuì qíng rú báo shā)
歳月に問うが 恋心は薄布のようなもの
缘聚抵不过离分(yuán jù dǐ bùguò lí fēn)
却为何沉沦(què wèi hé chénlún)
あの縁をどんなに拾い集めようとしても叶わず
儚くこぼれ落ちていく

仿若昨日檐下初逢(fǎng ruò zuórì yán xià chū féng)
十年梦一生(shí nián mèng yīshēng)
まるで昨日のことのような、あの軒下での初めての出逢い
十年の夢こそが一生

若来年终于往事封尘(ruò láinián zhōngyú wǎngshì fēng chén)
大梦初醒(dà mèng chū xǐng)
もしも来年、それが過去のことになるのなら
長い夢が初めて醒めるのだろう

问年岁 情如薄纱(wèn niánsuì qíng rú báo shā)
歳月に問うが 恋心は薄布のようなもの
缘聚抵不过离分(yuán jù dǐ bùguò lí fēn)
却为何沉沦(què wèi hé chénlún)
あの縁をどんなに拾い集めようとしても叶わず
儚くこぼれ落ちていく

却为何沉沦(què wèi hé chénlún)
儚くこぼれ落ちていく
如果你不能在拥有
唯一能做的
就是不要忘记
もしもそれが手に入らないものなのだとしたら
あなたが唯一できる事は
それを決して忘れないことです

最近の洛天依曲はどれも私には歌詞がとても難しくて凹みます。
最初の「相衬蹄后埋香的微尘」からしてさっぱり意味がわかりません・・・。
過去に1度だけ出会い恩を受けた、どこの誰なのか名前も知らないその人を想い、待ち続けるという内容のようですね。切ない
ニコニコに王朝さんの解説があったので読んでみましたが、どうも解釈が間違っていたようです。
身分の違いではなれ離れになった恋人たちが、再び縁を取り戻すために出会いを求めたが叶わないといった内容のようです。

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5 件のコメント

  • ニコ動にアップされていて見つけたのですが、良い曲ですよね。和訳ありがとうございます。もっといろんな人に聴いてもらいたい素敵な曲です。空待で待ちぼうけなんですね。美しいタイトルだと思います。では

  • 中国人です。歌詞を和訳する人がいるとは嬉しいです。
    最近、中国の同人グループは古風の歌を作ることに力入れるので、歌詞は日本の方にとって、ちょっとわかりずらいかな。ですので、ちゃに丸の訳について、いくつ補足したい部分を説明します。
    二行目の「相衬」は動詞で、両者が良くお似合いで、お互いに引き立てるという意味です。当然、その両者は余熱と塵の香りです。
    四行目の「谁得旧时恩」について、隠した意味があり、直訳したらまずいだと思います。物語の経由は知りませんので、僕もそれがなにを指しているか分りません。恐らく「剩一句未出口的问」の文脈からしては 「あの頃のことはまだ覚えていますか」、あるいは「昔のあの人はいつ帰るのか」 という可能性が高い。
    五行目の「春色如约」については、主人公は約束通り、ヒロインの屋敷を訪ねることをさしている。ここは主人公の来訪を「春が庭に来る」にする描写です。
    七行目の「软红浮生」は日本の方にしてはちょっと難解しすぎでしょう。男女の恋話に関しては、「软红」が「俗世」、「この世の中」を指してるよくあるたとえです。俗世に対立するのは色(男女の話)のない仏門、「空門」だから。 ここの「浮」は儚いです。なぜなら、人生は波のように、人はただ流されているように、望みを叶うことは少ない。こんな辿り着くべき場所を知らない人生でも捨てがたいんなんで、やはり儚い。
    「问年岁 情如薄纱」をどう訳せばいいのか、わかりませんが、まずは僕の感想を述べます。長い年月にしてみれば、いまの恋心も一瞬のものなので、薄布のように小さくて、はかなくて。
    「三千繁华今皆作路下尘」について、訳は間違っています。昔の繁栄や賑やかさはみんな、塵となる。(何もかも、すべてが変わった。)
    長文すみません。

  • 補足です。
    春色如约轻叩故人门(chūnsè rúyuē qīng kòu gùrén mén)
    如风轻触吻眉宇间伤痕(rú fēng qīng chù wěn méiyǔ jiān shānghén)
    元のネタは唐詩。 作者:崔护
    【题都城南庄】 去年今日此门中, 人面桃花相映红。 人面不知何处去, 桃花依旧笑春风。
    この詩の物語の背景もこの歌(待ちぼうけ)と似ている。

  • 丁寧な説明ありがとうございます
    いずれも意味がよく理解できなくて困っていた言葉でした。
    >题都城南庄
    题都城南庄について調べて見ましたが、確かに物語が似ていますね。
    特に题都城南庄を題材とした邓丽君「人面桃花」の歌詞が興味深いです。(かつての賑わいが戦火で塵となり、再会が叶わない)
    非常に参考になる情報でした、ありがとうございます。
    より深く歌詞の意味が理解出来るように、またしっかり勉強したいと思います。

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