華南農業大学の学生による卒業制作アニメ「正义使者」。
現代SNS社会の問題について考えさせられる作品です。
▼「正义使者」(弾幕は右下のフキダシボタンで非表示にできます)
何かを探すかのように徘徊する仮面の人間たち。
「啊!」という悲鳴に、目的のものを見つけたかのような嬉しそうな笑み
そして自分で見える範囲の断片的な一部の情報を元に・・・
何の根拠もない勝手な想像からくる、自分に都合の良い(自分が心地良いと感じる)解釈を周囲にも拡散。
他者を非難することに喜びを感じる人々は事実を確認することもなく、非難することが出来る「悪」を作り上げて一斉に中傷を浴びせる。
自分に正義があると信じ込んだ人々は、悪と決めつけた相手であれば何をしても良いと考えてしまうということなのでしょうか・・・。
大人も子供も、正義を振りかざすことに酔いしれたい人々はどんどん騒ぎに集まって一人を攻撃してしまう。
匿名であればその歯止めもさらに利かなくなってしまうんですよね・・・。
そしてその狂った矛先は、ほんの些細なことで自分自身にも向けられる可能性があるというのが今のSNS社会。
この作品は、現代SNS社会の問題を本当によく表現した作品なんですよね。
色々と考えさせられます。
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文化大革命なんてまさにこんな感じの誤った正義感が齎した悲劇ですよね。文革というのはつまるところ毛沢東の権力欲に未来あった若者が利用されただけの話であって、あんなものは社会運動でも闘争でもなんでもなく、もちろんそこには正義などなかったわけですけど、当時の若者は自分たちが正義を冀求していると思い込んでいたというのは紛れもない事実だったのでしょう。