以前から観てみたかった韓国の劇場版アニメ「천년여우 여우비(千年狐ヨウビ)」。
台湾のサイトに中国語吹替版DVDがあるのをたまたま見つけたので購入して観てみました。
とりあえずトレイラー
2007年の韓国劇場版作品。
原題「천년여우 여우비」は日本語で「千年狐ヨウビ」という意味のようですが、英題は「Yobi the Five Tailed Fox」で台湾版のタイトルも「五尾狐」となっています。
主人公のヨウビ(優比)はまだ尻尾が五つしか生えていない幼い九尾狐(といっても100歳ですが)で、人間の魂を奪うことで人間になることが出来る妖怪少女。
ストーリーとしては、宇宙人のヨヨ(幽幽)たちと100年間山の中で生活していた五尾狐のヨウビが、ヨヨたちのちょっとしたトラブルにより人間と初めて接触することになり、徐々に人間に憧れを抱くようになるといったお話です。
いつものことですが台湾のCDやDVDパッケージは大概ピカピカです。
中国のパッケージは大きさ重視、台湾のパッケージは派手さ重視なところがありますね。
まぁそれは別にどうでもいいのですが、このパッケージに書かれている文字が↓
韓国の宮崎駿「李成彊(イ・ソンガン)」監督作品。
そんなことパッケージに堂々と書くものなんだろうか・・・。
いたるところに書いてあるし。
ちなみに私が最後に観たジブリ作品は「紅の豚」だったような気がします。
アニメブログとか言っておきながらジブリアニメすらほとんど観たことがないような似非アニメファンなのですが、だからこそきっと純粋にこの作品を楽しめるはずに違いない。そうだ、何事も前向きに考えていこう。
そんなわけでDVDを観てみましたが、やはりヨウビがめちゃめちゃ可愛いです!
人間に化けている姿も、素の狐の姿もどちらも可愛い。
背景の映像も綺麗ですね。一部のシーンでは3DCG映像も使われているのですが、結構上手く融合されている感じでそんなに違和感を感じることもなかったです。
千年狐ヨウビで使用された3DCGシーンの紹介映像
こちらは便器に溜まった水から生まれた水精霊のバスタブおばさん
バスタブおばさんに徐々に溜まる雨水を重たそうに流し出す仕草や、
ビンタされて喜ぶヨウビとかも面白いです。
話の展開が少し唐突だったり一つ一つのエピソードが細切れな感じがして、若干流れについていきづらいところもあったのですが、ラストシーンのヨウビを見ているとそんな細かいことはどうでもよくなってきます。
エンディングのテーマソングも凄くいいんですよね。
「기억해요(憶えているよ/A girl from Wonderland)」という歌なのですが、このサントラ手に入るのかなぁ。
中国語吹替えについては・・・これは大失敗でした。
ヨウビの声は可愛らしくていいのですが、吹替版はヨウビと人間の少年との大事な出会いのシーンに致命的な欠陥があってちょっと意味がわからない流れになってしまっています。吹替え版を見て意味が分からなかったのでオリジナルの音声を聞いてやっと意味がわかりました。
具体的に言うと二人が歌っているシーンなのですが、歌の部分はオリジナルの音声になっていて、この中国語とオリジナル音声のつなぎの部分がかなりいい加減に作られています。
あぁ、これなら最初からオリジナル音声+字幕で見ればよかった。どうせ字幕見るんだし。
まあ作品自体は素晴らしいものなので満足。
あと作品を観終わってからパッケージイラストを見ると、作品中のヨウビが思い起こされて
なんとも言えない切なさがあっていいんですよね。
このイラストは本当に素敵で大好きです。ピカピカだし
五尾狐のDVDはこちらの台湾通販サイト・博客來で購入しました。
博客來 五尾狐 2DVD
博客來は台湾大手の通販サイトで、海外発送もしてくれるので日本からでも簡単に購入出来るのですが、日本の漢字で住所などを記入すると文字化けするらしいのでそこだけは注意が必要みたいです。
(以下、ネタバレ含むやや気になる点)
■宇宙人のヨヨ達は結局どうなったんだろうか。前半あれだけ時間を割いて宇宙人とのふれあいが描かれていたのにその後の放ったらかし感が悲しい。どちらかというと、その分人間とのふれあいの描写が少なくなり過ぎて人間への憧れ感が希薄に思えてしまいます。
■先生の大人ヨウビに対する恋心も投げっぱなし感があって悲しい。先生の魂も青くなっちゃって困っちゃったなぁ的な展開を少し期待していましたがノータッチですかそうですか。
■自然と動物を愛する心優しいヨウビだと思うので、ヨヨ達がネズミにパチンコをぶつけるシーンで少しフォローが欲しかったような。可愛い小犬は助けるけど汚いネズミはどうでもいいみたいな感じがしなくもない。
■クマのぬいぐるみはたまたま熊パパを見かけたので都合よく不要物を押し付けているような印象があって悲しい。熊パパのその後の行動に影響する大事なシーンだと思うので、もうちょっと思いが込められていて欲しかったような。
■ヨウビは影の人にそそのかされながらも結局自分の意思で人間の魂を奪うことを決めた(魂を奪う道具を受け取った)ように思えますが、その動機がどこからきているのかいまいち不明。
■影の人の道具もどうせ自律行動するならわざわざ渡さなくてもよかったのでは?
■影の人はその姿で本当に満足なのだろうか。影の人の本気さがやや伝わってこない。
■そもそも宇宙人ヨヨの存在は必要だったのだろうか。
などと、細かいことを気にしながらアニメを観る人は禿げます
ヨウビは間違いなく可愛いし映像もとても美しいので、細かいことは気にせず楽しみましょう。
ところでこの「千年狐ヨウビ」なのですが、どうも劇場版公開後にテレビシリーズとして続編が作られる計画があったようです。
ミニスカートにニーソックスに薙刀だと!?(ヨヨの目線も気になるぞ)
「千年狐ヨウビ」を観た人なら何故学園モノなのかというところは理解出来ると思いますが、結局まだ五尾狐のままだったのかという点については少し驚きを感じました。
いや、だって人間に生まれ変わったんだと思うじゃないですか普通・・・。
そんなわけで最初はてっきりファンによるジョークだとばかり思っていましたが、色々見る限り公式サイトで正式に発表されていた話のようです。
結局企画はポシャったようですが、なんだかバトル物を感じさせる薙刀ヨウビが素敵なのでこれはこれで観てみたかったなぁ。残念
先日もちょっとつぶやいていましたが『千年狐ヨウビ』は大好きな作品です!
自分が持っているのは韓国版のDVDですが、パッケージの体裁はほとんど同じようですね。
おっしゃるようにお話が破綻しているのは残念ですが、絵の美しさ、そして何よりヨウビの可愛さと、その切ない気持ちにほだされてしまいます。
続編については見てみたいという気持ちもありますが、あのままそっと終わってほしいという気もしますね。
自分もサントラ盤が欲しくて、数年前に探して入手しましたが、まだ手に入りそうです。
http://store.shopping.yahoo.co.jp/scriptv/srt7268.html
http://shop.innolife.net/shop/list.php?ac_id=4&ai_id=76504&inno_Session=14b46a516f361cf8d5ebbc4e0617ac9a
http://www.soundspace.jp/shopdetail/014000000143
あのエンディングからの続編というのは明らかに蛇足とは思いますが、出してしまった蛇足ならどんなものなのか見てみたいという気もしてしまいます。
サントラは日本のサイトでも取り扱っていたんですね。盲点でした。
早速注文してみたいと思います、ありがとうございます。